なかよくけんか

漫画と漫画じゃない

看板犬の不幸

近所に新しく飲食店ができた。あたらしく、といってもなんだかんだ、オープンは1年くらい前になるだろうか。ほんとに超近所で、家から20秒くらい。



人入りはどうかというと、わたしが見ている限りでは、芳しくない。というかガラガラだ。

ランチ営業もやっているみたいだが、看板をみているかぎり、お酒を飲めるレストランあるいは居酒屋という風貌で、ディナー営業が主っぽい。
夫婦営業で、柴犬が玄関でお迎えしてくれる。お店自体は小さめ。



なんでガラガラかというと、全くもってコンセプトが謎だからだと思う。

たこ焼きを全面に打ち出したかと思えば、つぎはビーフカレーを宣伝して、いまはあんかけ焼きそばだったかな。
一度わたしのお父さんが食べに行ったことがあるが、そのとき食べたのは麻婆豆腐だったらしい(ちなみに味はレトルト並みだとか)
そのわりに立て掛けてあるメイン看板はサラダなんかの前菜の写真で、もうとっちらかっている。コンセプト難民。なにを食べればいいのか少なくとも外からだとさっぱりわかんない。。





そしてわたしが一番気になってしまうこと。それは看板犬の存在。

看板犬が元気で、健康で、人懐こくて、ニコニコ楽しそうにしているお店は、きっと接客も行き届いてて、美味しい料理が出てくるようにおもう。
わたしは犬を飼っていて溺愛しているから、よけいそこを意識する。



なのだが、そのお店のわんちゃんは、見るからに、不幸そうなのだ。
寒いのにずっとお店の外で座らされていて、お風呂もまったく入っていない風貌で、看板犬をしている。目は哀しげだ。
しかも、※人に噛みつきます注意※と書いてある。それはもはや看板犬なのか。


わたしが犬の散歩をするたび、その店の前を通りすぎるのだが、キャンキャンと吠えられてしまう。あの子も散歩に行かせてもらっているのだろうか。わたしにはあれが悲痛な叫びに聞こえてならない。





コンセプトが謎な看板をいくつも立て掛け、かなしげな目をした柴犬が玄関に座っている。
夫婦はタバコをふかしたりしつつ、お客さんが来るのを待っている。










わりと、異様だ。
そりゃガラガラだわ、、



わたしはお母さんにこの話をした。



私「そこのさ〜謎のレストラン、ガラガラだよね」
母「あれはやる気ないから」
私「なんでお店やってるんだろう、経営できてるのかな」
母「あの人らベンツだもん」
私「えなに?ベンツ?」






母いわく、あの夫婦はベンツをお持ちだそう。
お店の前に駐めて、仕込みをしているのをよく見るらしい。


ベンツ、、、ベンツというとどうしてもお金持ちのイメージだ。
あの夫婦はそこそこお金があるんだろうか。中古車の可能性も否定できないが、にしたってベンツ。でも、あれで経営がなりたっているようにはとても思えないけどなあ。






じゃああれは、暇を持て余した神々の遊びなのか?
お店を流行らせたいなんて最初から考えてなくて、サラリーマン人生に一区切りついて、ああして老後の余生をお楽しみなのだろうか。そんなに老けては見えなかったけども、意外と。子供たちみんな出て行ってひと段落したし、ちょっとお店でもやってみるか〜的な。それならあのやる気を感じない経営も理解できそうだ。


でもそんなことが、、あの夫婦がお金持ち?それすらも謎なままだが、まあでも仮にもベンツ、、




たこ焼き、ベンツ、ビーフカレー、ベンツ、あんかけ焼きそば、ベンツ、柴犬、ベンツ


なにが真実なんだ。
なんにせよ、お店のコンセプトがまとまらなかろうと、客入りが悪かろうと、少なくともあの看板犬には幸せになってほしい。週一回はお風呂にいれてやってほしい。
もっぱらそればかり考えてしまう。

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